毛皮大好き
2014年 06月 12日
毛皮製品の取扱い [クリーニングについて]
クリーニングに出す場合は、毛皮専門のパウダークリーニング法を指定しましょう。毛皮にドライクリーニングを施すと、皮部分に加脂した必要な脂まで除去され、硬化・破れを引き起こしたり、毛の艶がなくなったり、パサついたりしてしまうからです。
パウダークリーニング法について毛皮をクリーニングに出す場合は、必ず「毛皮専用のパウダークリーニング法で」と確認してください。パウダークリーニングとは、油脂分や色素の少ないカエデやトウモロコシの芯などから作られたパウダーに洗剤を染み込ませ、毛皮と一緒に回転洗浄機にいれるもので、パウダーに汚れを吸着させてとるソフトなクリーニング法です。この方法でクリーニングされた毛皮は、通常は毛・皮とも損傷(硬化、破れ、毛抜け、変色)は起こり得ません。なお、クリーニング料金は、素材やデザインにより異なります。また、クリーニングに出す場合は、相当期間着用した後であるため、購入時に比べて何らかの劣化(損傷)は必ず起きていると言えます。クリーニングに出す際は、全体的な毛皮及び皮の状態をチェックし、損傷程度をクリーニング店と相互に確認しあいましょう。そして、戻ってきたときも同様に行います。この事前事後の確認はクリーニングに損傷を発見したとき、それがクリーニング店の責任か否かでトラブルを起こさないためにも忘れないようにしましょう。これは、保管に出すときも同様です。
【クリーニングの際の確認事項】
・毛皮の名前
・袖口、ポケット口、前立て等のスレ
・毛並みやカールの伸び状態
・毛の変・褪色の度合い
・シミの有無
・皮の柔軟性
・ほころび等の縫製状態
・害虫、カビの有無
・毛皮臭と体臭
・付属品の状態(裏地、ボタン)
ドライクリーニング法についてドライクリーニングは、溶剤を用いてつけ込み洗いをする方法で、使用される溶剤は、3系統の4種類があります。
(1)石油系 (石油)
(2)塩素系 (パークロルエチレン、トリクロルエタン)
(3)フッ素系(バルクレンR113)
特に(2)塩素系に脱脂力が強く、(1)(3)の溶剤は脱脂力がそれほど強くはありません。溶剤洗いで処理すると、デメリットとして、下記のことが起こり得ます。
・皮革部分の油脂分が少しずつなくなり硬化してきます。
・伸び留めテープのノリがとけて型崩れの原因となります。
・毛皮は、水張りして引き延ばして裁断、縫製するので、縮んでくることもあり得ます。